ベビーパウダーの原料タルク(滑石)にアスベストが含まれており、それが原因で卵巣がんになったという女性22人から訴訟を起こされていたジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)に対し、約5300億円の支払いを命じる評決が下ったのは2018年7月でした。
「卵巣がんが引き起こされる事実はないものと認識している」との姿勢を取り続けていたJNJでしたが、2018年12月14日にロイターが報じたところによると、実はJNJ側は数十年に渡り原料にアスベストが含まれている事を認識していたとの事。内部文書および証言者によると、1971年から2000年初頭にかけて、原料調達責任者、医師、弁護士らは原料のタルクと製品のベビーパウダーから、少量のアスベストが検出されることがまれにあるという事を認識していたとのことです。
これを受けて先日1月29日、米民主党議員Patty MurrayがJNJに対し正式に情報開示を求めたと、ロイターが伝えています。
”米上院議員、JNJにタルク関連文書の提出を求める(ロイター2019.1.30)”
米民主党議員Patty MurrayがJNJのアレックス・ゴースキーCEOに対し、タルクからアスベストが検出されたのかどうかについて詳細な情報開示を求める書簡を送付したとの事です。
JNJ広報担当は、アスベストは検出されておらず安全性に問題はないと認識しているが、情報は開示し問題解決に協力する、と回答しています。
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