2019年4月9日のCNBCでジムクレイマーが、相場が悲観的になる10の要因に対し、1つずつ理由を挙げて否定していました。
1.世界経済の減速
IMFが世界経済の成長予想を3.5%から3.3%にカットしたため相場下落のサインと受け止められているが、問題ない。世界経済の減速が報じられればFRBが利上げをストップするからだ。すなわちメディアはベア(弱気)を報じるが、実際には我々のマーケットはブル(強気)だ。
2.米中貿易問題
米中問題の先行き不透明感が再び強まり、相場が弱気に傾くとの見解が出回っているがあまり気にするな。どんな形であれこの問題は決着するだろう。その時に決着の内容を見てから投資家は判断すれば良い。過敏に反応しすぎるな。個人的にはどのような着地であれ株価は上がると見ている。
3.株が買われ過ぎているとの懸念
短期トレーディングのセンチメント指数は高く、買われ過ぎによる割高感が懸念されているが心配ない。現に今週に入りダウ、SP500は調整した。オーバープライスであると過度に心配する必要は無い。
4.逆イールド
リセッションの兆候と言われる逆イールド(長短金利逆転)が発生したが恐れる必要はない。リセッション目前と判断されればFRBはシンプルに利下げを行い逆イールドは解消される。という事でバイバイ逆イールド、全然怖くない。
5. 企業業績
2019第1Q決算の発表時期だ。3Mとフェデックスはがっかりする決算だった。一時的に株価は下げたが、結局反動で現在は上がっている。そういうものだ。なので私は弱含みの決算期を特段心配していない。
6.原油価格が上がると株価が下がる問題
原油価格が上がると株価が下がると懸念されるがそんな事はない。これまでいつも原油価格と株価は揃って上昇してきた。今後もそうなる。なお電気自動車やエコカーの普及で自動車の燃費は以前に比べて飛躍的に向上した。そのため以前のように「原油価格上昇はインフレを引き起こす」という懸念は薄れている。
7.ボーイングの不調
ボーイングはウォール街のリーディングカンパニーだ。そのボーイングが苦境に陥っているが、マーケットはおそらく第2、第3のボーイングを見つけるだろう。ボーイングの不調の要因は(航空機事故とソフトの欠陥の関連性という)極めてレアケースだ。ボーイングが不調だから株式市場全体が不調、という単純な理屈は当てはまらない。
8.オーバーバリュエーション
急成長する企業の株価が高く評価され過ぎて割高になっているように見える問題がある。しかし長い目で見れば割高では無く適正価格である場合も多い。
9.自動車・住宅業界の弱体化
自動車業界は確かに不調だ。しかし売られ過ぎたおかげでバリュエーションは良好だ。住宅業界も不調だが、住宅ローン金利は劇的に安くなっており、回復の目処は立っている。
10. FAANG
フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、アルファベット(グーグル)は、ネガティブなニュースで投資家を驚かせたにも関わらず結果を出している。2018年に比べ2019年はかなり良くなった。