2019年4月12日(金)にS&P500は節目の2,900を突破しました(現在2,907.41)。
2018年9月20日に記録した史上最高値(終値ベース)である2,930.75まで、あと23.34ドル(+0.8%)のところまで迫っています。
ここでよく問題に挙がるのが、次の2択です。
- 相場の天井付近で一旦利確してキャッシュを確保し、来たる暴落時に買い出動するのに備えるか
- 相場の勢いを信じてフルインベストメントを続けるか
4月13日(土)にブルームバーグが「キャッシュアウトか。オールインか。(Cash Out, or Go All In)」という記事を掲載していました。
要するに、「株価は2018年9月の水準に戻った。当時はその後3ヶ月間で株価は急落した。では今回はどうなるだろうか?利確か?フルインベストメントか?」という記事らしいです。
図の赤い谷の部分が2018年12月の直近の底値(約2,350)です。2019年4月に最高値付近まで戻ってきました。
また谷底めがけてまっ逆さま?それとも天井を突き破る?
先に言っておくと、結論は書かれていませんでした。驚愕。
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以下に記事の内容をまとめておきます。
企業決算について:強気
- ウォール街の年初の予想は「2019年は企業業績が第1Qで4%下落し、その後年末までこれと言った回復が見られない」とネガティブな内容だった
- しかし2019第1Q決算は予想より上向いていることから、年末までの業績予測も年初予想よりも良くなっている
センチメント:脆弱
- FRB議長の1月の発言はハト派だったため株式市場は上向いたが、4月に公開された3月のFOMCの議事録によるとそこまでハト派ではなかったことが分かり、株価を更に上げるほどの要因にはならず
- PERは2018年9月のS&P500最高値の水準に戻って来たので、割高感がある
- 年初来の株価上昇はFRBの発言一つで発生したものなので、今後も株価が持続的に上昇するかどうかの判断が難し
長期的懸念事項
- ジェレミー・シーゲル教授によると、株価は米中貿易協議の行方次第で上も下もあり得るという。交渉が満足いく決着ならS&P500は最高値を突破する。交渉に失敗し関税が現実のものになれば株価は20%ダウンする。
- またシーゲル教授はドル高が今後も継続するとの見解。
好機を逃すな
- 現在は低金利・低インフレ率であるため株価には追い風だ。これから1年で、2018年12月の底値から+50%地点までは株価が上昇するだろう。このチャンスを逃すべきではない。それが来年の春に大きな利益を得る事に繋がる。もちろん-3%~-5%の調整はあるかもしれないが、その時は買い増しだ。(Federated Investors Inc.の主席株式ストラテジスト、Phil Orlando)
PERは19倍(割安感)
- 現在のS&P500のPERは19倍。2018年9月は21倍であった
- つまり現在のS&P500は2018年9月より約6.4%割安である
以上でこのブルームバーグの記事は終わっています。なんて壮大な釣りタイトルでしょうか。
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ちなみに全力米国株はフルインベストメントを信条としているので、給料日の一週間ぐらい前になると銀行の口座残高が1万円代とかになります。カツカツです。
ですが大きな出費をしなければ給料日まで十分持ちますし、現金が無くともクレジットカードの力を使えば、当月の支払いを翌月以降に伸ばすことで現金を使わずに給料日まで乗り切ることもできます。
翌月ツケが回ってくるだけですが。
こういう全力投資状態を今後も続けていくのか、それとも含み益が出ている現在のような相場状況で一旦利確して、現金を確保するのかというところを検討するためにブルームバーグのこの記事をチョイスしたのですが、最後まで読んでみたら結論の解釈を読者に丸投げするというエヴァ旧劇場版「Air /まごころを、君に」型のエンディングだったので、ほんと勘弁して欲しいです。
と言う事で全力米国株は今後もフルインベストメントで行きます。