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1930年代以降過去13回存在した米国株式市場の強気相場ですが、Bloombergの記事Bubble Warnings Go Unheeded as Everyone Is a Buyer in Stocks(2021/2/21)によると、強気相場の継続年数の中央値は「5年間」、リターンの中央値は+126%だったという事です。
現在のブル相場(2020/3/23開始)はというと、開始からまだ1年弱しか経っていませんが、既に底値からのリターンは+75%まで来ています。
今回のブル相場は米政府とFRBが主導する対コロナウイルスパンデミック大規模金融緩和に支えられている上に、コロナワクチン接種ペースが加速する事による今後の経済回復への期待感が高まっている事から、機関投資家のみならず個人投資家達も過去に無いレベルまで米国株式のエクスポージャーを高めています。
著名ファンドマネージャーのコメントからは、現在の相場はバブルでは無いにしろ「警告灯が点灯している」とか「僅か11か月目にして強気相場終盤の様相を呈している」とか、ネガティブな見解も囁かれています。
Bloombergによれば、これらネガティブ見解はまだ投資家には完全には伝播していないとの事です。その証拠にゴールドマン・サックスが行ったウォール街の米国株ロング(買い持ち)vsショート(空売り)比率調査では2021年2月にはロング派の比率が非常に大きくなっており、「株式のリスク選好度の大きさが歴史的高水準」であると報じています。
2月に入り一時的な調整のような週もありましたが、その度に投資家が「一時的な相場下落は買い場到来のポジティブサインですグッドラック」とばかりに買い向かうので、株価はより高み目指して動いているようです。これをSaut StrategyのAndrew Adams氏は顧客向け書簡で「このような動きは正常な株式市場であるとは言い難いが、それでも株価が上昇を続ける限り、当社は株式の保有を続けることを余儀なくされている」と報告しました。
さらに投資家のみならず米企業も、強気相場を加速させるのに一役買っています。2020年はコロナ禍で禁止されていた「企業の自社株買い」ですが、自社株買い規制は既に解禁されており、先週までの決算シーズンで米企業はこれでもかというぐらい積極的に自社株買いを行い、結果、決算シーズン期間のS&P500企業の一日当たりの自社株買い金額が2006年以来の最高水準となったとの事です(69億ドル/日)。
Bloombergは自社株買いを積極的に行う米企業も、ブル相場を支えるメインプレイヤーであると伝えています。
このブル相場の背景にあるのは米中央銀行、米政府、米企業、世界中の機関投資家、世界中の個人投資家による株式総攻撃です。
今回のブル相場は、過去のブル相場のリターンの中央値である+126%の約6割を1年弱で消化してしまったようです。しかし同時に、あと4年間で+50%も上値の余地を残しているとも考えることができます。
このブル相場が今後も数年にわたり強く、太く、長く続いていくのか、ある日突然弾けて儚く終わるのかは全然分かりませんが、全力米国株はこれからも全財産を米国株に投資したまま、ただじっと目を閉じお金が増えたり減ったりする音色を聴き続けるのみです。
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