CNNはCNBC(=基本的に株式応援メディア)と違って、ニュースの伝え方がマーケットを割と冷めた目で見ている感じというか、そういう姿勢が伝わってきます。
CNNが1月28日の週に発表される米国株決算、特にハイテク銘柄などに関し注意が必要だと呼びかけています。
またその他もいくつかの心配事について触れています。
”ハイテク企業の決算発表を翌週に控え、警告灯があらゆる場所に灯る(CNN 2019.1.27)”
1. ハイテク銘柄の決算発表
ウォール街の投資家は今週はシリコンバレーに注意を向けている。アップル、アマゾン、マイクロソフトの2018第4Q決算が発表されるからだ。
アップルは中国経済の減速により2018第4QのiPhone売上が減少しており、それにより決算数字では売上をミスする公算が高い。
アマゾンは2018年10月、2018年第4Qの売上が市場予測を下回るだろうと予測したことで投資家を驚かせた。さらにジェフ・ベゾスCEOの離婚発表があり、株価へのインパクトが懸念されている。
マイクロソフトは政府による規制とハードウェア売上高のトラブルを回避することにより2018第4Qは時価総額世界一の期間があった。今週の疑問はマイクロソフトが時価総額トップに留まるかどうかである。
2. 失われた経済統計
米政府一部閉鎖が解除されたとは言え、今週発表予定だったいくつかの重要経済統計は発表が延期される可能性がある。もともとのスケジュールでは2018第4四半期実質GDPは1月30日(水)、雇用コスト指数および個人所得/個人支出は1月31日(木)に発表されると予定されていた。
3. 雇用統計
米国非農業部門雇用統計は2月1日(金)に発表される。雇用統計を担当する労働省は、政府閉鎖期間中も資金が手当てされていた。エコノミストらは新規雇用者数168,000名、失業率3.9%、賃金上昇率3.2%と予想している。
4. FRBの我慢強さはどれぐらいか
パウエルFRB議長は今週のFOMCとそれに続く記者会見で、経済減速を理由に利上げを見送るとアナウンスする公算が高い。金融市場は昨年後半、FRBの利上げペースが早まるとの懸念から大きく崩れた。
2つの大きな疑問は残る。1つ目はFRBは利上げ見送りの判断をはっきりと声明にするかどうか、2つ目は米国のバランスシートの縮小路線を止めると明確にアナウンスするかどうか、だ。バランスシートの縮小はマーケットに乱気流を引き起こす。
5. ゼネラル・エレクトリック(GE)への多大な期待
GE株価は2019年に入り+21%と好調であり、この上昇はラリー・カルプCEOへの期待の現れと言える。しかしGE Power社は現金を流出させ続けており、GEキャピタル社は地雷を内包している。1月31日のGE本体の決算発表後では、これまでのような誇大な宣伝は不可能に近い。
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