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2021年第2四半期の米国企業決算シーズンですが、概ね好調でした
S&P500構成企業のうち、決算発表済み企業の 85%の企業が市場予測を上回る好決算を発表し、特にハイテクセクターは95%が市場予測を上回りました
しかし好決算は既に株価に織り込み済みだったようです
その後の株価の上昇は限定的でした(好決算発表後に株価が下落した企業もある)
Bloombergは今回決算とその後の株価の推移について以下2点を指摘しています
1. 好決算は既に株価に織り込み済であったため、上値が抑えられる展開だった
2. 生産性の向上、つまり効率性を上げて利益率を高めてもっと収益を出せる体制を構築しないと、今後の株価の上昇が見込めない
ものすごくざっくり言うと、結局大型株かつインデックスのベンチマークに巨大な影響力を持つAppleとAmazonあたりが決算でコケてしまうと、他がどんなに良くてもダメという事です
ちなみに今回はAppleがガイダンスで成長率警告みたいな感じのを出しましたし、Amazonは決算自体でコケましたし、それらが効いてしまいS&P500も85%近くの企業が好決算を叩き出した割には上昇が弱いままです
間の悪い事にそんな状況にも関わらずS&P500は新高値をゆるゆると更新し続けてしまっているので、それが逆に「投資家の目を曇らせて悪い事が見えにくくなっている(Bloomberg)」という状態だということです
それでもゴールドマン・サックスは「ハイテク企業を中心とした高収益体質の企業が利益を押し上げるので、2021年末のS&P500の予想株価を従来の4,300から4,700へ上方修正する」と先週の顧客向けレポートで強気の報告をしました
強気なのか楽観的なのかどちらでしょうか
ゴールドマンサックスは強気、Bloombergがそれを見てやや弱気の報道といった雰囲気でしょうか
ただ、まあ、個人的には、Appleが成長率警告を出したのは半導体不足による製品出荷台数目標の弱含みガイダンスといった理由であったことから、Apple固有の競争優位性が崩れているのではなく世界的なサプライチェーンの問題に過ぎないとタカを括っています
Amazonは・・・稼ぎ頭のクラウド事業がGoogle やMicrosoftと比べて「利益成長率最下位」だったのが大変気になりますが、AIのアレクサがたぶんなんとかしてくれるでしょう(長年Amazonのリサーチを行い「ベゾノミクス」を執筆したブライアン・デュメイン曰く、「AIフライホイールが回り始めれば無敵」)
ていうかジャシ―新CEOは就任早々チャレンジングな展開だけど頑張れ
2021年3Q、4Qはそのあたりに注目してマーケットを観察していきたいと思います
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