シーゲル教授がCNBCの最新インタビューで、FRBのマーケット認識の甘さを批判しました。
”FRBはもっと市場の声を聞くべき。シーゲル教授が語る(CNBC 2018.12.20)”
12月19日のFOMC後のパウエルFRB議長の声明は、市場が予測するほどハト派(金融緩和)寄りではなく、タカ派(金融引き締め)寄りの内容でした。
これについてシーゲル教授は以下のようにコメントしました。
「大変ショッキングだった。FRBは経済に関するマーケットの懸念の声にもっと耳を傾けるべきだ。」
「FRBは世界経済の減速をほとんど認識していない。これは良くない事だ。」
アメリカの経済データは依然として良好だが、問題はFRBがアメリカ経済だけしか見ていない事だとシーゲル教授はいいます。
「FRBはアメリカ経済だけしか見ていない(ので、世界経済の減速を認識できていない)。ウォール街の投資家は米国経済と世界経済の両方を見ている。」
「S&P500の企業全体の利益の45%はアメリカ国外からもたらされる。世界経済の悪化は直接米国経済に打撃を与える。」
「米国株式市場が現在最も恐れているのは、世界経済の減速だ。パウエル議長は我々マーケット側にいる人間よりその意識が低い。」
まだ望みはあるかとの質問に対し
「今後FRBが考えを変え、予定していた利上げを保留するなどすれば、まだ望みはある。しかしマーケットが懸念している事をFRBが認識していなかった事には、本当に失望させられた。したがってその後2日間に渡り株価が下落した事は、何ら驚きではない。」
いつになく辛辣なシーゲル教授。
シーゲル教授が重要な事に触れたので、自分の復習のためにもう一度繰り返しておこうと思います。
「S&P500の企業全体の利益の45%はアメリカ国外からもたらされる。世界経済の悪化は直接米国経済に打撃を与える。」
「米国株式市場が現在最も恐れているのは、世界経済の減速だ。」
米国株投資が最強、世界分散は非米国株が米国株の足を引っ張るから論外、米国株「のみ」に投資してさえいればその心配は無い、などと思っていた節が自分にもありましたが、まあどうやら違うようですね。米国企業ひいては米国株(ETF含む)も世界経済の減速からは逃れられないという意味のようで。
ダウもS&P500もナスダックも年初来安値を更新中、日経平均は2万円を割りそう、中国もダメ、欧州もダメ、お先マッッックラじゃないですかああああああ!!
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