コロナウィルス収束後の米国株ラリーについて(シーゲル教授)

  

2020年2月5日(水)のNY市場はダウが+1.7%、S&P500が+1.1%と大きく上昇しました。

コロナウィルスに対する懸念が減退する事で米国株式市場が回復しています。

投資会社Natixis Investment Managers のアナリストが「コロナウィルスは先週までのように先の見えないリスクではなくなった」と顧客向けにレポートしました。またジェフリーズ証券のアナリストは「新たに報告される患者数は減少傾向にあるようだ」と顧客向けレポートに記載しました。

またギリアド・サイエンシズの新薬がコロナウィルスの治療薬となる可能性があり、中国国営研究機関がその使用に関する特許を申請したという情報もブルームバーグが報じています。

このようにコロナウィルスのリスクが底を打ったとの観測が広がったことから米国株式市場は上昇し、過去2週間分の下落から回復しました。

しかし今後ラリーがどのくらい続くかは依然不透明です。

ペンシルベニア大学ウォートン校のジェレミー・シーゲル教授は、コロナウィルス収束後の米国株式市場について、2月4日(月)のインタビューで以下のようにコメントしています

“In the short run, fear and greed, momentum players, they dominate the market sometimes greater than reality,”

「短期的には、恐怖、強欲、モメンタムに乗る投資家達が市場を支配する。その時市場はしばしば現実の姿を凌駕する。」

と言ったところでしょうか。つまり短期の値動きは市場の実態を反映せず、上(強欲・モメンタム)にも下(恐怖)にもブレるということです。

“At this point, I look at death rates and say it’s not much different from other influenza, but others say that it could get worse. So, I mean, there’s been a huge reaction — the shutdown in travel — and obviously that affects entertainment and airlines, and that fear can keep on generating and then who knows?” 

「個人的にはコロナウィルスは一般のインフルエンザとさほど変わらないように見えるが、一部の人は『より重篤だ』と言っている。渡航や航空便を止めるなど、社会のリアクションが極めて大きい。」

“In two or three weeks we can say it’s relatively contained, death rates are low, not much more than others, and then we’ll get a relief rally from that. But it’s impossible to tell how long that will take.”

あと2、3週間で、コロナウィルスは比較的抑制したと言えるようになるかもしれない。その時、株式市場は『安堵のラリー(上昇)』を始めるだろう。ただし、そのラリーがどのぐらいの間続くのかを判断するのは非常に難しい。」

  

昨晩の株価上昇は、強欲投資家やモメンタム投資家による値動きなのでしょうか。またはシーゲル教授の言うように、安堵のラリーが既に始まったかのようにも見えます。

しかしシーゲル教授に言わせると、安堵のラリーがいつまで続くかを当てる事は非常に困難だということですから、米国株投資家は短期的な株価の上下に一喜一憂せず、粛々とバイ&ホールドを継続すべきだと思います。

   

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2件のコメント

  1. 私もバイ&ホールドを徹底していきます。
    てか不器用ですので。高値で売って安値で買い戻し?
    良い夢ですね。せっかくだし布団の中で続きを・・ってね。
    起きてるのに夢の話ばっかり語ってたら狂人扱いされまっせ。ww

    1. 高値で売って安値で買い戻しの試みは往々にして失敗に終わりますね!

黒田順之介 へ返信する コメントをキャンセル

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