投資会社Aerial InvestmentのCIO、Rupal J. Bhansali氏は、Appleを「売り推奨」しました。バロンズの「年次円卓会議」のインタビューで発言しています。
1. iPhoneのアドバンテージ無し
Appleを売り推奨する理由の一つ目はAppleが「消費財メーカー」だからだと言います。
Appleはハイテクセクターに分類されているが実質消費財メーカーであり電気製品メーカーだ。新製品がヒットするか販売不調か、により売上高に大きな影響が出るのが特徴だ。iPhoneはかつて確かに象徴的で革新的なスマートフォンだったが、今やそこまでのアドバンテージは無い。むしろ業界を牽引しなければならない立場でありキャッチアップも求められるのでディスアドバンテージですらある。
「iPhoneコケれば会社がコケる」という状況は見ていて危なっかしいという事でしょう。
2. サービス部門はレッドオーシャン
2つ目は、AppleはiPhone頼みの体質を改善しAppleTVやAppleMUSICなどのサービス部門を強化しているものの、その分野は強敵揃いのレッドオーシャンであるという理由です。
サービス部門で戦うにしても対戦相手は強敵揃いだ。音楽配信はSpotify、動画配信ではネットフリックスやAmazon、コンテンツはディズニー。Appleは単独でコンテンツを持つわけではないし、この分野で先陣を切って動いてアドバンテージを取れるわけでもない。Appleは60億ドルをかけてコンテンツを拡充中と表明しているが、私に言わせればこれは逆にこの分野の苦戦をよく表している。
確かにライバル勢が鬼のように強い。
3. 好材料に無反応だが悪材料に即反応する株価
3つ目は市場の期待が高すぎるため、悪い話には株価がすぐに反応しやすいという事です。
Appleはかつてはブルーチップ銘柄だったが、今日のブルーチップ銘柄ではない ー これは投資には最悪の部類だ。なぜならそういう銘柄は好ニュースが出ても株価に織り込み済みなので無反応なのに対し、悪いニュースは織り込まれていないので株価が下落しやすいからだ。
期待が高過ぎて大変です。
以上3つの理由により、Appleに売り推奨マークが点灯したわけです。
Appleに悲観的なニュースは米国ニュースの中でも少ないので、一つの側面としてご参考までという事で紹介しました。
元記事「Time to Short Apple, Says Rupal Bhansali. Yes, Short Apple.(バロンズ 2020.1.17」
米国株ブログランキングボタンをクリック頂けると大変励みになります。