米国株界隈では超優等生として知られるヘルスケアセクターの雄、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)ですが、2019年7月12日(金)の取引時間中に急落しました。
ベビーパウダーの原料タルク(滑石)にアスベストが含まれており、それが原因で卵巣がんになったという女性22人から訴訟を起こされていたJNJに対し、約5300億円の支払いを命じる評決が下ったのが2018年7月。
その後もJNJは同様の「ガン訴訟」とでもいうべき事案を数千件抱えているようですが、「卵巣がんが引き起こされる事実は無いものと認識している」と、事件と製品は無関係であるとの姿勢を取り続けていました。
しかし、実はJNJ側は数十年に渡り原料にアスベストが含まれている事を認識していながらそれを隠していたのではないか、との疑惑が生じています。
7月12日にブルームバーグとCNBCが報じたところによると、米司法省が「JNJが嘘ついてるっぽいから、その証拠を今後追求していくから。覚悟はいい?」 みたいな事を表明したとの事です。
これは今までとは違い、JNJが米司法省からの「犯罪捜査」の対象になるというちょっと重めの事案です。
という事でこの重大ニュースにウォール街が反応し、株が売られて価格は急落しました。
この日はJNJだけでは無く、他のヘルスケア株も軒並み下落しており(アッヴィ、ファイザー、ブリストルメイヤーズ、セルジーン)、当然の結果としてヘルスケアセクターETFレバレッジ3倍(CURE)にも流れ弾が次々と着弾しました。
一寸先は闇。
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